岐阜県のDX推進補助金を解説|ぎふ地域DX推進補助金の対象・上限額・注意点
「岐阜県でDXを進めたいけれど、活用できる補助金はあるのかな?」と気になっている事業者の方は多いのではないでしょうか。岐阜県が令和7年度に実施した「ぎふ地域DX推進補助金」は、地域課題の解決に取り組む県内の法人を後押しする制度で、最大1,000万円という大きな金額が魅力です。
ただし、この補助金は単なる社内のIT化を支援するものではなく、「市町村と連携して地域課題を解決する」ことが前提になっている、少し特殊な制度なんです。本記事では岐阜県のDX推進補助金の概要から、対象になる事業、申請時の注意点までをわかりやすく解説します。
結論:岐阜県のDX推進補助金は「地域課題解決型」の支援制度
まず結論からお伝えします。岐阜県の代表的なDX関連補助金である「ぎふ地域DX推進補助金」(令和7年度)は、県内の法人が市町村と連携してデジタル技術で地域課題を解決する事業に対し、最大1,000万円・補助率1/2を支援する制度です。
「自社のDXを進めたい」という社内向けの取り組みではなく、医療・公共交通・観光・防災などの地域課題に対し、新しい製品やサービスを開発・実証・導入するという、少しスケールの大きいプロジェクトが対象になります。一般的なIT導入補助金とはコンセプトが異なる点を、最初に押さえておきたいところです。
なぜ「地域課題解決」がテーマなのか
岐阜県がこの補助金で「地域課題解決」を打ち出している背景には、人口減少・高齢化・地域経済の縮小といった、全国の地方が抱える共通課題があります。県内には中山間地域も多く、医療や交通、観光振興など、デジタルの力で改善できる余地が大きいテーマがいくつも残されているんですね。
そこで岐阜県は、行政だけでは手が回らない領域を民間の力で解決してもらうために、市町村と連携することを条件にした補助金を用意しました。地域に根ざした事業者ほどチャンスがある、というのがこの制度の特徴です。
令和7年度ぎふ地域DX推進補助金の概要
ここからは、岐阜県公式サイトの情報をもとに、令和7年度の制度内容を整理します。
補助対象事業は2種類
| 事業区分 | 内容 | 上限額 |
|---|---|---|
| (1) デジタル技術活用事業 | 県内市町村と連携し、医療・公共交通・観光等の地域課題解決に資する製品・サービスの開発、実証、導入 | 1,000万円 |
| (2) デジタル人材育成事業 | 地域課題解決に向けたデジタル人材を育成する研修・講座の企画・提供 | 100万円 |
補助率はいずれも補助対象経費の2分の1以内です。事業区分(1)では、ハードウェア購入費は補助額の1/2以下に制限されるなど、細かい上限ルールも定められています。
補助対象経費の例
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| システム開発委託費 | アプリ・Webシステムの開発委託 |
| 機械装置費 | センサー、タブレット、サーバー等 |
| クラウド利用費 | 事業に必要なクラウドサービス利用料 |
| 専門家依頼経費 | コンサルタント、有識者への謝金 |
| 賃借費・産業財産権取得費 | 会場使用料、特許出願費用など |
ホームページ制作だけを目的とした申請では採択されにくく、「地域課題を解決するシステム・サービス」の一部としてWebが組み込まれている形が現実的です。たとえば「観光客向けのデジタルガイドアプリ」「医療機関の予約・問診システム」などが想定しやすいでしょう。
申請要件と募集スケジュール
主な要件は次のとおりです。
- 岐阜県内に本社・事業所を置く法人または知事が認める団体
- 市町村と連携して事業を実施すること(事業区分(1))
- 同年度に他の補助金・委託金を同一事業で受けていないこと
- 申請は補助金申請システム「jGrants」から行う(GビズIDプライムの取得が必要)
令和7年度の2次募集は2025年7月25日〜8月19日で実施され、すでに締め切られています。令和8年度の募集情報は、岐阜県のデジタル戦略推進課の発表を待つ形になります。
具体例:どんな事業が採択されやすいか
過去の採択事例や制度趣旨から、相性の良い事業イメージを挙げてみます。
観光・地域振興系
たとえば「飛騨地域の周遊観光をスマホアプリで支援する」「無人駅の利用状況をセンサーで可視化する」といった、市町村が抱える観光・交通課題に直結するシステム開発は親和性が高いテーマです。地元の観光協会や役所と組んで実証実験を行う形になるイメージですね。
医療・介護・福祉系
高齢化が進む地域では、オンライン診療の補助システムや、介護施設での見守りIoTなども候補になります。地域の医療機関と連携できる事業者にとっては、自社の技術を社会実装するチャンスといえます。
人材育成系(事業区分2)
上限100万円と金額は控えめですが、地元企業向けのDXセミナー・研修プログラムを提供する事業者にとっては使いやすい枠です。商工会議所や自治体と組んで研修カリキュラムを作るパターンが想定できます。
申請時に押さえておきたい3つの注意点
1. 「市町村との連携」が前提
事業区分(1)では市町村との連携が必須要件です。連携の証拠として、市町村からの推薦書や連名の事業計画書が求められるケースが一般的なので、申請を検討する段階で早めに自治体の窓口に相談することをおすすめします。
2. GビズIDプライムの取得に2〜3週間かかる
申請に使う「jGrants」は、GビズIDプライムの取得が前提です。書類郵送による審査があり、取得まで2〜3週間かかります。公募開始を待ってから動くと間に合わないので、検討段階で先に取得しておくと安心ですよ。
3. ホームページ単体での申請は難しい
補助対象経費にWeb制作費が含まれていても、「ホームページを作りたい」だけでは事業の必要性が認められにくいのが実情です。Web制作費単体で補助金を活用したい場合は、別の制度(後述)を検討した方が現実的でしょう。
他の岐阜県内のDX関連補助金との違い
岐阜県内では、県の制度以外にも市町村ごとのDX補助金が用意されています。それぞれ目的・規模が違うので、自社の事業に合うものを見極めることが大切です。
| 制度名 | 主な対象 | 規模感 |
|---|---|---|
| ぎふ地域DX推進補助金(県) | 地域課題解決型のDXプロジェクト | 最大1,000万円 |
| 岐阜市中小企業等DX推進補助金 | 市内中小企業のDX研修受講料 | 年度内5万円 |
| 各務原市IT導入補助金 | 市内事業者のIT・Web導入 | 市の公式サイトで要確認 |
| 小規模事業者持続化補助金(国) | HP制作含む販路開拓全般 | 50万〜200万円 |
それぞれの制度については、関連記事で詳しく解説しています。あわせてチェックしてみてください。
まとめ:地域と組んで挑戦したい事業者にこそ向いている
あらためて整理すると、岐阜県の「ぎふ地域DX推進補助金」は市町村と連携して地域課題を解決するDXプロジェクトを、最大1,000万円・補助率1/2で支援する制度です。社内のIT化や自社サイト制作だけを目的とした使い方には向いていませんが、地域に根ざしたサービスを開発・実装したい事業者にとっては大きな後押しになります。
令和8年度の募集内容はまだ発表されていないため、検討中の方は岐阜県デジタル戦略推進課の公式ページを定期的にチェックしておきましょう。準備には時間がかかるので、GビズIDの取得や市町村への相談は早めに動いておくのが吉です。
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